4月から国民健康保険(以下、国保)の都道府県単位化がスタートしました。都道府県が財政運営をし、市町村が実務を担うこととなり、保険料は都道府県が都道府県全体の医療費から公費や前期高齢者交付金など差し引いて「都道府県事業費納付金」を計算、市町村毎に「市町村事業費納付金」を割り出しに標準保険料率を計算します。そして、市町村はそれを参考に割り当てられた事業費納付金を全額集めるための保険料を計算する、というのがこれからの手順となります。
大阪府は大阪のどこにいても同じ保険料となるよう市町村ごとの医療費水準を全く無視して「統一保険料」など大阪府統一国保を目指して動き出しました。背景には2010年橋下大阪府知事のもとでの「大阪都構想=国保統一」の動きがあります。こうした統一保険料を目指しているのは現時点では47都道府県中、大阪府、滋賀県、奈良県、広島県の4府県で少数派です。
「統一保険料」とするためには各市町村が独自に実施してきた「一般会計法定外繰入」「条例減免制度」を廃止することが必須となり、当然そのしわ寄せは被保険者に保険料の大幅値上げという形で表れることは自明の理です。
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