静岡県社保協/厚生労働省による「地域医療構造」推進のための公立・公的病院の「再編・統合」に抗議し、地域医療を守ることを求める要請

要請文書

厚生労働省による「地域医療構造」推進のための公立・公的病院の「再編・統合」に抗議し、地域医療を守ることを求める要請

日頃から、県民の健康・福祉の充実に努力されている貴職に、心から敬意を表します。
9月26日、厚労省は、自治体が運営する公立病院と日本赤十字など公的機関が運営する公的病院の4分の1超にあたる全国424の病院をリストアップし、「再編統合について特に議論が必要」とする分析結果とともに対象となる病院名の公表を行いました。これは2017年の報告データを基に、①「診療実績が少ない」、②他の医療機関と競合している」などの分析を行い、2020年までに統廃合・再編・ベッド縮小などの計画を具体化することを求めました。このリストには県内14の病院も含まれています。
今回の厚労省の公表と要請は、「地域医療構想」の進捗のみを目途に、地域や病院の実情や現状を一切勘案することなく、画一的な「再検討」を求めるもので、この「要請」に基づいて再編・統合がすすめられれば、地域での医療を必要とする住民(患者)が入院医療を受けることができなくなります。また、医師や看護師などの医療労働者の不安を増大させ、離職・退職の加速が進み新規採用をいっそう困難にすることは明らかです。
公的・公立病院は、民間病院では不採算となる医療や救急医療なども担っています。また専門性の高い分野の医療(例えばてんかん専門の診療科のある静岡てんかん・神経医療センター)なども含まれています。このような病院の機能は、画一的な実績数では計りきれません。
以上のことから、静岡県として厚生労働省に対し、下記について要請を行うことを求めます。

1、静岡県知事として、厚生労働省に対し、県内14病院を含む424病院のリストと「再検証」の白紙撤回を求めること。
2、静岡県として地域医療を守るため、県内14病院を含むすべての県内医療機関の存続を前提に、医師・看護師などの確保をすすめること。
以上

①要請書本文⇒こちら
②宣伝行動⇒ 新聞報道